こんにちは、コラム担当の奥田です。
今回は手荒れについてお話したいと思います。
みなさん、手荒れしていませんか?
先週は季節外れに暖かい日もありましたが、本格的に寒くなり、肌や髪の乾燥も気になってきましたね。私も最近、少し乾燥していることにはっとして、保湿ケアを丁寧にするように致しました。
特に食品工場や飲食店など食品に関わる場合は、1日に何度も手洗い・アルコール消毒をしているので、冬だけでなく年中、手が荒れがちという方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、「手荒れ」といってもなかなか深刻に感じられないのではないでしょうか?
手荒れしているけど、そんなに気にしていないという方も多いのでは?「少し気になるけど、それほど支障はないし」という方……
実は食品の衛生に関わります!!
手荒れは「怪我」と同じ。黄色ブドウ球菌が増殖します!
衛生的な視点でいえば、手荒れは「怪我」と同じです。いわゆる「ぱっくり割れ」をしている場合はもちろん、がさがさしている程度でも細かい傷が付いていることと同じと考えられます。
通常の手よりも菌が付着しやすく、更に取り除きにくい状態なのです。
怪我をしている場合には、黄色ブドウ球菌など菌が多く付いているので、食品に直接触れたり調理をしないよう言われますが、手荒れも同じことなんですね。
黄色ブドウ球菌による食中毒は、加熱をしても起こる!?
黄色ブドウ球菌自体は珍しいものではなく常に人の手にもついていますが、通常はそれほど増殖しません。ですが、怪我のある部位では通常以上に増殖してしまいます。
この黄色ブドウ球菌の恐ろしいところは、増殖しエンテロトキシンという毒素を作ると、この毒素は加熱をしても破壊されず、加熱済みの料理でも食中毒を引き起こしてしまうのです。
症状は激しい嘔吐、下痢、腹痛などが特徴で、食後2~3時間後に突然発症することが多いです。ただ回復に掛かる時間は比較的短く、重症化する可能性も低いです。
潜伏期間が短いため、比較的原因を特定しやすいといえるでしょう。
油断しがちな「手荒れ」から起こる食中毒の危険性はお伝えできたかと思います。
次回コラムでは、食中毒を防ぐための手荒れ対策の3ポイントをご紹介します。ぜひ次回もご覧下さい。